二世帯住宅を建てる一級建築士の奮闘

二世帯住宅を建てるため、親・嫁・姉弟の間を取り持つ一級建築士の奮闘録です。

耐震等級3は安心?? wallstatで地震解析してみた。(後編)

こんにちは(^^)

 

それでは前回の続きになります(*・ω・)ノ

 

衝撃な予告を残しました前回内容はこちらです〜( ̄▽ ̄;)

 

www.kmkm-st.info

 

我が家は耐震等級3として許容応力度計算にて設計されています。

 

家造りを考えている人はほとんどみんな知っていると思いますが、耐震等級は次のように分かれています。

 

建築基準法で定める大地震に対して、

 

耐震等級1:バッチリ壊れるけど、崩れはしないよ(^^)

耐震等級2:耐震等級1より1.25倍強い地震で計算します!でも結構色々壊れます(´・ω・`)

耐震等級3:耐震等級1より1.5倍強い地震で計算します!!でも思ってるより結構壊れます(^◇^;)

 

結局結構壊れます( ̄▽ ̄;)

 

それでは、肝心の解析結果についてつらつら並べていきます(ノД`)

 

 

 

 

 

と、先に見方の御説明。

 

解析結果で色が変わっている箇所が表示されるのですが、次のように変形しているという意味合いです。

 

・イエロー  1/120〜1/30

・オレンジ  1/30〜

・レッド   破壊

 

で、これが何かというと、

 

1/120の変形というのは高さ1200mmのところで10mm変形するという意味です。

 

建築基準法では許容応力度計算で中地震に対して1/120以内の変形に収めることを義務付けています。

 

オレンジの1/30では、1階の高さを3000mmとすると100mm変形します。

 

「破壊」はレッドになっていますが、オレンジも部材としてはほぼ終わった部材と考えてよいです。。。

 

これらを踏まえて見ていただくとよいかと思います(*・ω・)ノ

 

 

 

 

 

1.稀地震(建築基準法上で想定する数十年に一度の地震)

 

最初はウォーミングアップとして、こちらの地震で確認です。

 

こちらの稀地震は、気象庁の震度階で言えば震度5強以下と言われています。

(建築で想定する地震と気象庁の震度階はリンクしていないので、大体になります。)

 

耐震等級1でも稀地震では損傷することを許していません。

 

なので、ここで問題があってはいけないのです(´-ω-`) 

wallstat 希地震 解析 耐震等級 

 

こちらが解析前になります。

 

これが最初の色で、地震波を受けて建物が揺れた時に1/120や1/30の変形を境に色が変わります。

 

もう一度言いますが、

 

問題があってはいけない地震です。

 

色が変わってはいけないのです。。。

 

それでは、

 

結果は、

 

wallstat 希地震 解析 無傷 耐震等級

 

よかったー!!!!

 

とりあえず、このぐらいでは異常無く生活出来そうですね( ̄▽ ̄;)

 

なんとかTwitter経由で動画を上げられましたので、こちらもどうそ(*・ω・)ノ

 

 

あまり動きが無くて面白味がないですけどね( ̄▽ ̄;) 

 

 

 

 

 

2.極稀地震(建築基準法上で想定する数百年に一度の地震)

 

こちらは先ほどの地震波と同じですが、強化版です。

 

気象庁の震度階ですと6強程度と言われています。

 

これは大地震と表現されており、建築基準法ではこの規模の地震に対して損傷はするが倒壊はしないことを義務付けています。

wallstat 極希地震 解析 耐震等級

 

当然ながら、解析前は元の色でこんな感じです。

 

もう一度言いますが、損傷はするが倒壊はしない。です。

 

損傷はするのです。

 

解析の結果、建物がどれだけイエロー、オレンジ、レッドになっても、崩れなければOKです。

 

それでは、

 

どうだ!? 

wallstat 極希地震 解析 無事 耐震等級

 

建ってるー!!!

 

許容応力度計算を行なって、耐震等級3。

 

当然と言えば当然なのですが、ドキドキしました〜(^◇^;)

 

解析の検証ですが、このぐらいであれば被災後に住めなくなることはないと思います。

 

ただし、イエロー箇所は部分的に壊れているはずですので、建物のダメージを調査することと補修が必要になるため、単純な費用として数百万円程度は発生しそうです。

(地震保険がどこまで対応出来るかがキーですね!)

 

 

 

 

 

3.熊本地震(2016/4/16の本震)

 

過去に例がない、震度7が続けて来たという熊本地震についても確認してみました。

 

建物の設計には地域係数というものがあります。

 

通常は1.0なのですが、地域によっては0.9〜0.7とされており、その分地震の力を小さく見てよいという係数です。

(静岡県だけは逆に、1.2として地震の力を強く見ます。)

 

そして、熊本県は0.9や0.8になっています。

 

一応、調査結果としては影響がなかったとされていますが、耐震性能が小さくなっていることは間違いないです。

 

細かいことはそのうちまとめて書こうと思いますが、そのような地域に該当する方は知らないところで耐震性能を低く設計されている可能性がありますので設計時に確認するとよいですよ(^^)

 

前置きが長くなりましたが、

wallstat 熊本地震 解析 耐震等級

 

(要らないですが、)こちらが解析前です。

 

画像右下の地震波が変わっています。

 

こちらの地震波の観測地点での震度は6強。

 

壊れないでください。。。

 

さぁ!!!!

wallstat 熊本地震 解析 無事 耐震等級

 

ヨシッ!!!

 

極稀地震と同様に、イエローの箇所が多くありますが、ちょっと少なめですかね。

 

何もしないで住み続けることは出来ないと思いますが、ひとまず安心です。

 

心臓に悪い。。。

 

 

 

 

 

4.JMA神戸(阪神大震災)

 

こちらは気象庁が記録した阪神大震災の地震波になります。

 

実際の設計や製品開発の実験にも用いられる実務的な地震波です。

 

正直、これが一番怖いです。。。

 

東日本大震災もやったりしたのですが、長周期地震動の場合は住宅にはあまり効かないんです。

(グワ〜〜ンと揺れる周期が長い地震)

 

一般的な木造住宅は、低層で軽いため短周期です。

 

阪神大震災も直下型の短周期です。

 

建物を壊すのにぴったりの周期(キラーパルス)の住宅のところに合いやすいのです。

 

wallstat モデル 3D 立体 阪神 淡路 震災 神戸 解析 耐震等級

 

はい、こちらも一応解析前です。

 

我が家の固有周期(建物が揺れやすい周期)を確認すれば解析せずとも危険を察知できるのですが、それはしていません。

 

面倒だったので、、、

 

なので、どのような解析結果となるかは不明です!

 

さて、

 

結果は以下に!?

wallstat 阪神 淡路 震災 神戸 解析 損傷 耐震等級


・・・。

 

ギリギリ耐えた。。。

 

結構オレンジ出てるし、レッドも一部有り。

 

柱、プラプラしてるし。。。

 

なんと、こいつも動画アップ出来ました。

 

プラプラ具合をご覧ください。

 

 

ここまで変形すると、住み続けることは難しいかもです(´-ω-`)

 

 

 

 

 

というわけで、とりあえず倒壊する危険は少なめかなと思います(^^;

 

ここで一つ疑問が浮かびました。

 

「どこまでいったら倒壊するの?」と。

 

結果から言うと、JMA神戸の1.2倍で倒壊となりました(T ^ T)

 

wallstat モデル 3D 立体 阪神 淡路 震災 神戸 解析 耐震等級

wallstat 阪神 淡路 震災 神戸 解析 耐震等級

wallstat 阪神 淡路 震災 神戸 解析 傾く 耐震等級

wallstat 阪神 淡路 震災 神戸 解析 倒壊 耐震等級

 

こんな感じの倒壊フローです( ̄▽ ̄;)

 

我が家は南側の玄関の方が弱点のようですので、揺れが収まるまでは北側に寄ってる方が倒壊して下敷きにリスクは若干低いのかな(*´-`)

  

前回記事にも記載しましたが、入力間違いがあると結果がガラッと変わります!

 

私も最初簡単にサボって入力したら、JMA神戸の1.0倍で2秒程で倒壊しましたww

 

逆に、耐力が高く入力されていると、壊れるはずの地震で壊れない結果となります。

 

そして、念頭に入れていただきたいのが、これらの地震は二度と来ません。

 

一喜一憂してしまいますが、あくまで参考です。

 

実際の設計では、これらの地震波を元に建設地の地盤情報を考慮して模擬地震波を作成します。

 

そこまでやれば信用度は高いですが、個人レベルでそこまでやる人はいないですね(^^;

 

 

 

 

我が家は3階建てで、2階建てや平家に比べて地震には不利です。

 

それも考慮して、これが耐震等級3の一つの結果だよ、と参考にしていただければと思います(^^)

 

 

ではでは。