二世帯住宅を建てる一級建築士の奮闘

二世帯住宅を建てるため、親・嫁・姉弟の間を取り持つ一級建築士の奮闘録です。

地震地域係数とは??地震の危険性が高い地域と低い地域。

こんにちは。

 

2月13日 23時頃に宮城・福島近海で震度6強の地震が発生しました。

 

2011年の東日本大震災の余震とも言われており、この先10年は余震が続くと聞きました。

 

建築では震度5強を超える「大地震」とされる地震は建物が建っている間に1度経験するかどうかの地震とされています。

 

しかしながら、熊本地震では連日震度7の地震が発生し、今回も10年サイクルと地球規模で考えると短期間での発生と言えます。

 

過去の地震年表を見てみても、同じ地域で数年置きに被災しているケースは少なくないです。

 

実は建築基準法では、地震発生確率から地域毎にグルーピングされているのです。

 

そのグルーピングをが「地震地域係数」です。

 

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引用:http://kentikushi-blog.tac-school.co.jp/archives/47676244.html

 

こちらがグルーピングを表した日本地図になります。

 

一般地域を1.0、その他地震が少ない地域を0.9、0.8としています。

(沖縄の0.7は少し特殊で、静岡も実は特殊です。)

 

とは言っても、地図だけでは境界付近がどうなっているのかわかりません。

 

地震地域係数については、都道府県庁や市区町村でしっかり定めています。

 

「地震地域係数  愛知」等で検索すれば役所のHPで確認することが出来ます。

 

構造設計者としては、地震地域係数を採用するのは怖いです。

 

0.8とされている箇所でも実際に震度7が来るわけですから、人が勝手に作った係数に沿って地震は遠慮してはくれませんよね。

 

 

 

 

 

ここで、安心する話と怖い話があります。

 

安心する話は、住宅の構造計算で多く用いられる壁量計算についてです。

 

壁量計算は2階建て以下の比較的小規模な木造住宅に採用される簡易な構造計算方法です。

 

簡易であるためか、地震地域係数も単純化されており全て1.0としています。

 

よって、多くの住宅については変に過小評価された建物にはなっていないです。

 

 

怖い話は、許容応力度計算の住宅になります。

 

許容応力度計算の場合は、壁量計算よりは詳細な構造計算方法になるのですが、そこには地震地域係数が関わってきます。

 

このとき、「普通の設計」であれば地域に沿った地震地域係数で計算され、一般地域に対して小さい地震に対する設計となります。

 

建築基準法(施行令)に定められているので、お施主さんへの確認が無いまま地震地域係数を考慮される場合も多々あるかと思います。

 

「気が利く設計」であれば、地震地域係数の説明をした上で、コスト重視で採用するか、耐震性重視で一般地域に合わせるか聞いてくれると思います。

 

人によっては、「この辺りは地震力を小さく出来るので、お得に建てられますよ」なんて営業の仕方もあるかもしれませんね。。。

 

この御時世、特にそのような考え方は許されないですけどね。

 

 

 

 

 

以上、地震地域係数について書いてみました。

 

過去に地震地域係数を考慮して設計したこともありますが、かなり設計が楽になります。

 

想定より小さい柱梁で設計出来てしまうのです。

 

それが逆に怖さに直結します。。。

 

もし、保管してある構造計算書の頭の方の概要部分にZ=0.9等1.0以外の数値が書いてあり、耐震性に不安がある方は地域の工務店等に耐震補強を依頼することも可能です。

(お金は100〜200万円程度は覚悟がいるかも、、、)

 

または、身の回りで出来る防災計画を進めることが大事です。

 

www.kmkm-st.info

 

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特殊ケースである沖縄と静岡については次回まとめていこうと思います。

 

 

ではでは。